道南民俗学研究会

虚飾を捨てた文章を書きたい。

天は役目なしに降ろしたものはない

 アイヌ民族のことわざ。ここで言う天とは何か。また、それは実在するものであるのか。せっかくの機会に彼らの伝承を記録したものを改めて1時間でも紐解いてみたい。
 彼らの思想によれば、カムイ(神・命)は天と地を遊ぶように循環できる存在である。人のみならず万物は役目を持つのか。社会生活に変容が訪れている現在、自己の役目とは何かを問うことは他に対する過剰な注意を鎮め、自己の方向性を確認する作用がある。

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伝統的なアイヌ文様は一種の符牒であり、特有の意味を有する